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2007.11.23 21:11

「ちょっとニコ、これ父様からの葉書よ。ロンドンへ来ないかっていってるわ」





妖精の相棒を連れてスコットランドからロンドンへの冒険旅行。
冒険は言いすぎだろうか。
でもこれまで慣れ親しんだ街からあまり出たことのなかったリディアにとって相棒がいるとはいえ相手は妖精。
立派に一人旅の冒険旅行だった。
港は様々な人で溢れかえっている。大きな荷物に水夫、リディアと同じ、でも様々な格好をした旅行者。
港独特のこれから何か起こりそうで、だけど少し怖くてパーティ前日のような高揚感がリディアを包み込む。
それにしてもさっきから荷物が重い。
そんなにも詰め込んだ記憶は無いのにと不審に想い振り返ると案の定ニコがスーツケースの上に乗っていた。
こういうときばかりは猫のふりをするのだ。
まったくロンドンにつくまで先が思いやられる。
「それにしても人が多いわね。」
「そりゃぁ港なんだから当然だろ」
「そうだけど」
分かっていても今まで小さな街の中で暮らしていたのだ。
けれどもこの喧騒の中つい考えてしまう。
これからきっと何かが、今までとは違った何かが起こるような予感。
旅行の前の不安からだろうか。
今までとは違ったことが起こりそう。
この胸の高鳴りはなんなのだろう。


計画通りに進んでいる。
きっとこれからこの部屋にはゴッサムがフェアリードクターを連れてくるはずだ。
でなければ青騎士伯爵の宝剣は手に入らない。
ここからが正念場だ。
リディア・カールトン。
どんな女の子なんだろう。
部屋の中でじっと息を潜めながらエドガーはまだ見ぬフェアリードクターについて想像をめぐらす。
特徴も何もわからないがこの計画に絶対に必要な少女。
自分に夢中にならない子はいない。自分の魅力の引き出し方を最大限に利用し尽くしてきたはずで、今回だってそれに関しては絶対の自信を持っているはずなのに今こうして一人でいると感傷的になってしまう。
大事の前にどうかしているな。そうエドガーは己を戒める。
「・・・・ですか。」
足音と共に部屋の外から言葉が切れ切れに聞こえてくる。
どうやら件の少女がゴッサムに伴われてきたらしい。
部屋へ真っ直ぐ向かっているようだ。
ドアが開き人の気配が部屋の中に満ちる。
少女の息の呑んだ気配が伝わってくる。
「あの、わたしのチケットはこんな上等の個室じゃないんですけど」
「ええ、教授が予約を入れたので。こちらをお使いください。私は隣の部屋にいますので、何かあったらいつでもよんでくださいね」
なにが教授が予約を入れただ、白々しい。
だが彼に先を越されてたまるものか。
これはずっとエドガーが暖めてきた計画。そのためにはゴッサムにも手のひらで転がってもらう。
パタンとドアが閉まり少女一人が取り残される。
フッと息を吐き緊張が解けたのかベットに身を投げ出す。
じっと窺うとキャラメル色をした髪の毛が視界の端に映る。
後姿しか見えないが君は一体どんな女の子なんだろうか。
これから起こること、巻き込んでしまうことを許してくれるだろうか。
そんなことを考えエドガーはつい口元を緩めてしまう。
さて、時間が無い。早々に行動に移すべきだろう。
「出向までは、まだ時間があるわね」
そうっと、気配を殺し移動し、物音をさせる。
「・・・・何?」

二人の出会い。
運命の歯車がゆっくりと動き出す。
青騎士伯爵への宝剣へと導かれるように。



あとがき☆☆  ☆☆ ☆☆  ☆☆  ☆☆ ☆☆
一部第1巻、あいつは優雅な大悪党より引用しました。
始まりの、本当にここからエドガーとリディアは出会ったというところを。
出会う前の何とも言いようの無い不安や高揚感などを書きたくて。
書き表せたかは微妙なところですが・・・・なんとか言葉に出来たら戸いうことで。
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タグ : 伯爵と妖精 二次小説

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