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2015.08.15 10:31

八月三日。
アルバイトから帰宅した衛を待ちうけていたものは大きな箱だった。
カラフルな色の紙でコーティングされてリボンがちょこんと乗っている箱が玄関を入ってすぐ、リビングルームへと続く廊下にどんと置かれていた。
これを置いて行ったのは恋人であるうさぎだろう。
合鍵を持っているし、なにやら数日前からにこにこした顔をして今年の誕生日は楽しみにしていてね、とやけにはしゃいでいた。
それにしてもこんなにも大きな箱を運び入れるとは、何が入っているんだろう。
衛はその場で数分考えてみた。
というか肝心のうさぎはどこに行ったのか。
衛のほうが不在にしていて、その間にうさぎが上がりこんでいれば衛の帰宅時には「おかえりなさぁい」と可愛い足取りで玄関まで迎えてきてくれるのが平時である。
それがないということは―静まり返った気配でもわかるのだが―今現在うさぎは留守にしているのだろう。
なにが入っているのか気になるといえば気になるが。
うさぎが不在なのに勝手に中を覗いては…多分あとで怒られる気がする。
さて、どうしたものか。
とりあえず衛は部屋の中に入ってうさぎの帰りを待つことにした。
動かしていいものか判断がつきかねたので箱はそのままだ。
あんなにも大きな箱よく準備したなとかいう感想を頭の中で考えつつ部屋に荷物を置いて冷蔵庫の中に冷やしてあるアイスコーヒーを取りだして一息ついた。
ふうっと一息ついてやたらと存在感を放っている箱を一瞥。
やはり気になるものは気になる。
一体何が入っているんだろうか。
そろりと近づいてみる。
明けたら怒るだろうか。存在をやたらと主張されると気になるのだからしょうがない。
そうして衛が箱の隣で悶々としていると、ガタンっと箱の中から音がした。
「うわっ」
思わずのけぞってしまう。
生モノか、これ。
いや、待て…
どうにも嫌な予感がして衛はあわてて箱のふたを開けた。
案の定というか、姿を現したのはなぜだかピンク色のリボンを頭や体に巻きつけた衛の彼女だった。
目を閉じてすやすやと寝息を立てている少女に拍子抜けをしてしまい思わず笑みがこぼれおちた。
大方自分をびっくりさせようと箱の中で待機していたはずがいつの間にか眠ってしまったんだろう。
どうりで箱だけあってうさぎの姿が見えなかったはずだ。
「うさこ、起きて」
「…う、うう…」
衛の呼びかけに生返事が帰ってきただけでうさぎはまだ夢の中のようだ。
一応冷房が利いていた―そういえばつけっぱなしになっていたのでうさぎがつけたのだろう―とはいえこんな密封された箱の中にずっといたのだ。
衛としてもいろいろと心配だ。
少し強めに体を揺らしてようやくうさぎは目を覚ました。
「あれ、まもちゃん…朝?」
「おはよううさこ。でも残念ながらまだ朝じゃないよ」
「…」
焦点が合わないのかしばらくぼぅっとしていたうさぎだったが急に何かに思い当ったのか、勢いよく体を起こした。
「ああああああああぁぁぁ…」
「う、うさこ?」
「まもちゃんが帰ってきたらバーンと箱から飛び出す予定だったのに」
まさかの寝オチ展開である。
勢いよく立ちあがったうさぎは大きな瞳に涙を浮かべて今にも泣きだしそうである。
衛はそんなうさぎを軽く抱き寄せた。
「俺のためにありがとうな」
「…うん」
頭をぽんぽんと軽く撫でるとうさぎは鼻をぐすぐすいわせながらも次第に落ち着いてきた。
しばらくそうしているとうさぎも落ち着いたのか少しだけ身じろぎした。
そうして改めてうさぎの姿を見てみると頭の上のりぼんはともかくとして、白いワンピースに巻かれたりぼんが妙になまめかしくて衛はうさぎの身を慌てて離した。
「あ、改めてハッピーバースデー。まもちゃん」
「ああ、ありがとう」
「へへっ」
明るさを取り戻したうさぎが衛のお礼の言葉に照れたように笑った。
うるんだ瞳で見上げられればそれだけでどきりとしてしまい衛はあわてて視線をずらした。
しかもうさぎの着ているワンピースは肩丸出しのものだからなおさらなのだ。
「まもちゃんビックリした?」
「ああ」
いろいろな意味でビックリしている。
まさか箱の中からうさぎが登場するとは。それも待ちきれなくて眠ってしまうとかかわいすぎだろう、とかは恥ずかしいので言わないでおく。
「これね、このあいだ読んだ少女漫画にでてきたの!」
「箱が?」
「そう。お誕生日の日に大きな箱に主人公が入って、じゃーんっ!私がプレゼントだよ~って」
両手を挙げたうさぎはそのシーンを再現していてるようだ。
「わ、私がプレゼント…、そうか…」
「えへへ。そうなの。今年は私がプレゼントです」
意味分かって言っているんだろうか。
いや、それはないと思う。だからいつも心臓に悪いのだ。
そうして両手を上に掲げていると柔らかな肢体に巻きついたリボンが強調されて、その強調された部分が嫌でも衛の目に映るから始末に悪い。
思い切り胸が強調されているのだ。
さすがに衛もそっちのプレイには興味はないが、ここまであからさまだとどうしても視線が集中してしまうし鼓動が速くなってしまう。
心臓に悪すぎるのではやくリボンはほどいてもらおう。
衛はひょいとうさぎを横抱きに抱えてリビングルームの方へ向かった。
「わっ、まもちゃん」
「うさこがプレゼントってことなら俺が好きにしていいんだろ?」
「えっ…と…」
そこで赤くなって下を向いてしまうところがうさぎであって、衛が今一歩手を出せないでいる原因でもあるのが。
落ち着け俺…。
とりあえずはゆっくり丁寧にソファへうさぎを降ろして、内心深くため息をつく衛なのであった。



あとがき☆
ひさしぶりのまもうさ二次です
今回は先にピクシブのほうにアップしてみました
こちらが初稿でラストのニュアンスが微妙に違います
書いてて収集がつかなくなったんですよね
ホントはりぼんをほどかせようとしたんですがそしたらまもちゃん歯止め利かなくなっちゃうんじゃ・・・と思いやめました
読むのと書くのとでは色々と心持が違いますR指定

最近ツイッターばかりになってしまっているのでこちらにも色々と載せたいのですがなにせPCのガタが激しくて
あとブログってあんまり重要ないかなとかも最近思うわけで
ツイッターかピクシヴがメインになりつつあるよね世間…
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